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ロンドンに来て1年が過ぎた頃、
生活にも慣れ仕事もできるようになってきました。
それでも、心の奥には言葉にできない感覚が
残っていました。
どこか完全には馴染みきれないという感覚。
楽しいこともあるのに、
ふとした瞬間に込み上げてくるのは、
「日本に帰りたいな」
という気持ちでした。
そんな中、2年でビザが切れる現実を前に
私は決めました。
「残りの1年を、とにかく楽しもう」
そう決めて過ごした時間は、
これまでで一番、ロンドンやヨーロッパを味わえた
1年でした。
でも不思議なことに、楽しめば楽しむほど、
今度は「帰りたくない」という気持ちが強くなって
いきました。
そして迎えた、2019年9月の帰国。
ロンドンを離れるあの日は、
言葉にできないほど、つらいものでした。
帰国後は、会員制ホテルの外資参入に伴う、
エステ店長職の内定を関東でいただいていました。
環境としては申し分ない。
けれど私は、その内定を辞退しました。
「もう、日本で働けないかもしれない」
そう感じてしまったからです。
帰国して間もなく、世界は大きく変わりました。
コロナの流行によって海外に行くこともできなくなり、ロンドンは一気に遠い存在になりました。
自分はこれから何をしたいのか。
どこで、どう生きていきたいのか。
答えを持たないまま、私はまた迷いの中にいました。
帰国から2年が経った2021年6月1日。
私は、Private salon Treatをオープンしました。
あの頃の私は、決して「夢いっぱいでスタートした」わけではありません。
迷いの中にいながら、それでも「やる」と決めた。
そんな感覚でした。
自信があったわけでもない。
未来が見えていたわけでもない。
それでも、
「自分の手で、誰かのお役に立ちたい」
その想いだけは、ずっと変わらずに残っていました。
言葉が通じなくても、お客様と繋がれたあの感覚。
「あなたの技術が必要だ」と言ってもらえた経験。
そのすべてが、私の中で確かな軸になっていました。
完璧じゃなくていい。
自信がなくてもいい。
それでも、目の前のお客様に、心を込めて向き合う
こと。
Treatは、そんな想いから始まった場所です。
ありがたいことに、
Treatは2026年6月で5周年を迎えます。
ここまで続けてこれたのは、
ご来店いただくお客様のおかげです。
Treatの技術は、これまでセラピストとして
積み重ねてきた経験や、解剖学・身体の基礎知識を
土台にしながら実は、お客様のお声から生まれた技術が数多くあります。
「そこ、すごく流れた感じがする」
「今の手技、気持ちよかった」
「ここをもう少ししてほしい」
そんな率直なお声をいただくたびに、
技術は少しずつ磨かれ今もなお進化し続けています。
お客様にお身体を任せていただけること。
そしてTreatをここまで支えていただいていること。日々、感謝の気持ちでいっぱいです。
オープン当初の私は、
「絶対にお客様に綺麗に変化していただく」
その想いがとても強くありました。
もちろん今も、結果にこだわる気持ちは
変わりません。
でも5年経った今、少し感覚が変わってきました。
“変える”というより、
その方の中に本来ある魅力や輝きが、
自然と外に出ていく。
そのためのお手伝いを、私は“手”を通して
させていただいている。そんな感覚です。
昨年末頃からは、少しずつ
海外からのお客様にもお越しいただけるように
なりました。
ロンドンで過ごした時間や、海外で働いた経験が、
今こうして、違う形でTreatに繋がっていることを
感じています。
あの頃は、
「もう海外で働くことはないのかもしれない」
そんな風に思っていた時期もありました。
でも今は、遠回りに見えた経験も、
ちゃんと今の自分に繋がっていたんだなと
感じています。
いつかまた、日本の技術や“手から伝わる感覚”を、
海外でも届けられるように。
そんな未来も、少しずつ描いています。
数あるサロンの中から、Treatを見つけ、
足を運んでくださること。
信頼して、大切なお身体を任せていただけること。
大切な方をご紹介いただけること。
そのすべてに、感謝の気持ちでいっぱいです。
オープン当初からずっと、私の心にあるのは、
「施術のその先に、
結果と共に笑顔をお届けできるように」
という想いです。
大切なお身体を任せてくださる皆様の存在が、
今のTreatを作ってくださいました。
これからも、心で感じたものを
手を通してお届けできるように。
これからも皆様に「唯一無二」と言っていただける
ような技術と空間を大切にしながら、皆様の
お役に立てるように歩んでいきたいと
思っています。
6年目のTreatも、どうぞよろしくお願いいたします。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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