私の原点ロンドンで過ごした2年間のこと(前編)

2026年6月

おかげさまでTreatは5周年という大きな節目を迎えようとしています。

この大切な節目を前に、どうしても立ち返っておきたい場所がありました。

それは、私の原点。

今から9年前、2017年のあの日のことです。

20代のすべてを捧げた、エステの世界。

10年近く勤めたサロンを退職し、住み慣れた家を引き払い私はロンドン・ヒースロー空港に降り立ちました。

手にあるのは、リュック一つとスーツケース二つだけ。

決まっていたのは、3ヶ月の語学学校と2ヶ月の
ホームステイ先。

知り合いゼロ。

語学力ゼロ。

それでも当時の私は、なんとかなるという根拠のない自信と夢と希望に満ちた高揚感に包まれていました。

今振り返れば恐ろしいほどに無謀だったと思います。

けれど、その高揚感はホームステイ先に到着した
瞬間、あっけなく崩れ去りました。

想像していたような温かい出迎えはなく、そこにあったのはビジネスライクな現実。

相手の言葉はほとんど理解できず、明後日から学校なのに、バスの乗り方すら分からない…

暗闇に放り出されたような感覚の中で、私は毎日ひとりで泣いていました。

日本で盛大に送り出してもらった時間が、遠い世界の出来事のように感じられ、あんなに輝いていたはずの夢さえ、手の届かないもののように思えました。

そんな中でも、ここで帰ったら、私は一生ロンドンには戻ってこないという予感だけはありました。

だから、「何があっても、VISAの期限が切れる
2年間は日本に帰らない」と決めました。

私の本当の意味での修行は、ここから始まりました。

ロンドンでの生活が始まり、最初にぶち当たったのは生活の壁でした。

キャッシュレス社会のロンドンでは、銀行口座がなければ何も始まらない。でも、英語は話せない。

語学学校で出会った日本人の友人に付き添ってもらい銀行へ行くも、上手くいかず。翌日にはスタッフの写真を見せてこの人に会わせてほしいと拙い英語で必死に訴えました。その姿を見て、銀行のスタッフに笑われたこともありました。

格好なんてつけていられない。生きるために、必死でした。

そして最初に見つけた仕事は、高級住宅街ハムステッドにある、中国系マレーシア人が経営するネイル&
マッサージ店。

イギリスは階級社会です。上流階級の方は自ら刃物を使う(爪を切る)ことはしません。そんな富裕層のお客様のネイル後、リフレクソロジーなどの施術を行う日々。

けれど、私たちの待機場所は、電気を消された暗い部屋でした。日本でお客様の笑顔に囲まれていた自分と今、暗闇の中で誰にも必要とされずに座っている自分。
日本でのキャリアとのあまりのギャップに、現実を突きつけられる毎日でした。

そんな私を救ってくれたのは、ロンドンで自立して働く一人の日本人女性でした。「無駄なことは何一つないよ」この暗い部屋で過ごす時間さえも、いつか意味を持つ時がくる。そう信じて、もう一度前を向く勇気をもらいました。

その後、ようやく見つけた住まいを拠点に、少しずつ仕事の幅が広がっていきました。

北ロンドン、マズウェルヒルのプライベートサロンで施術を任せてもらい、現地のお客様から「またお願いしたい」と言っていただけるようになりました。

「あなたの技術が必要だ」

「ニワに施術してほしい」※私のニックネーム

言葉が完璧じゃなくても、私の手が、お客様との会話をつくっていく。

その体験を通して、言葉以上に大切なものがあることを、身をもって知りました。

言葉を介さずとも届く、手からのメッセージ。

その確信が、折れかかっていた心に、少しずつ自信の灯をともしていきました。

あの暗い部屋を知っているからこそ、目の前のお客様に笑顔になっていただける光景が本当に嬉しくて、心からやりがいを感じていました。

今のTreatに繋がる原点に、ようやく触れた瞬間でした。

(第二部へ続く)

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こんにちは御堂筋線本町駅より徒歩5分Private salon Treat Harukaです。
シデスコ国際エステティシャン歴18年、結果効果にこだわった技術をご提供させていただけるように日々研究しております。よろしくお願いいたします。

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